ここまで、大型製作の様子を3回にわたってお伝えしてきました。最終回の今日は、このシリーズのタイトルでもある「力を合わせてつくる」ということについてお届けします。

製作が進むにつれて、グループの中には少しずつ「役割」がうまれていきました。

うぐいす組の子がリーダーとなり、「ここをお願い」と友だちに仕事を割り振る姿が見られるようになりました。印象的だったのは、絵を描くのが得意な子に、その子が力を発揮できる仕事を任せていたことです。ただ作業を分けるのではなく、友だちの「得意」をよく見て、それを生かそうとしていました。

また、ほかのグループのよいアイデアを取り入れる姿もありました。ガムテープをぴったり貼るために、はさみの柄の部分でこする――そんな工夫を見つけると、すぐにマネしてみます。自分の頭だけでは思いつかないアイデアに触れることで、できることがどんどん広がっていきました。

もちろん、ずっと集中していたわけではありません。途中で少し飽きて、遊び始めてしまうこともありました。けれどそれも、「自分たちで、おもしろく遊べるものをつくりたい」という気持ちの表れなのだと思います。その意欲の強さを、私たちはそばで感じていました。

そして、いよいよ作品が完成したとき。リーダーのうぐいす組の子が、こんなふうに話してくれました。

「○○くんはここをつくった。△△くんはここをがんばった」

チームのメンバー一人ひとりが、どこをつくり、どこをがんばったのか。リーダーの子は、それをきちんと覚えていたのです。

完成した作品は、誰か一人のものではありません。でも、「みんなでつくった」の中に、一人ひとりの「わたしがつくった」がちゃんとある。そのことを、子どもたち自身がわかっている――この姿に、私たちは「力を合わせてつくる」ということの本当の意味を見せてもらったように感じました。

明日10月10日は、いよいよ作品展です。

並んでいる作品の一つひとつには、アイデアを出し合った時間、設計図を描いた時間、意見がぶつかった時間、色が混ざり合った時間、そして力を合わせた時間がつまっています。

ぜひ作品をご覧になりながら、お子さんに「どこをつくったの?」とたずねてみてください。きっとうれしそうに、自分のがんばったところを教えてくれると思います。

4回にわたってお読みいただき、ありがとうございました。作品展で、子どもたちの「今」に出会っていただけたらうれしいです。