前回は、7つのグループが「何をつくるか」を決めるまでのお話をお届けしました。
今日は、決まったテーマを「設計図」に描いていく様子をご紹介します。
設計図は、グループで1枚。A3サイズの紙に、鉛筆や色鉛筆を使って描いていきました。

頭の中にある「つくりたいもの」は、一人ひとり少しずつ違います。同じ「しんかんせん」でも、思い浮かべる形や色はみんな同じではありません。設計図を描くということは、その頭の中のイメージを紙の上に出して、友だちと見せ合い、すり合わせていくことでもあります。

実際に、しんかんせんチームでは、車体の色を「白」にするか「青」にするかで意見が分かれました。どちらにも「こうしたい」という思いがあります。話し合いの末、設計図の上では白い車体に決まりました。
……ところが、実際にできあがった車体の色はというと――。そのお話は、もう少しあとの回でご紹介しますね。
設計図づくりの中で、もうひとつ印象的だったのは、子どもたち一人ひとりの「得意」が自然と生かされていたことです。

絵を描くのが得意な子は、形や細かいところを描き込みます。字を書くのが得意な子は、名前や説明を書き添えます。アイデアをたくさん話す子は、「ここはこうしたら?」と次々に思いを言葉にしていきます。
誰か一人が全部を描いたのではなく、それぞれの良さが合わさって、一枚の設計図ができあがっていきました。「みんなで描いた」からこそ、その設計図は自分だけのものではなく「わたしたちの設計図」になっていくのだと思います。

設計図は、きれいに描けているかどうかよりも、そこにどれだけの思いや話し合いがつまっているかが大切だと、私たちは考えています。小さなA4の紙の中には、子どもたちが言葉を交わし、ゆずったりゆずられたりしながら重ねてきた時間がつまっています。
作品展では、大型製作の作品と一緒に設計図も展示します。ぜひ設計図と作品を見比べてみてください。「設計図のとおりにできているところ」と「つくりながら変わったところ」が、きっと見つかるはずです。その違いの中にも、子どもたちの考えや工夫が隠れています。

次回は、いよいよ設計図をもとに、実際に形にしていく様子をお届けします。紙の上の世界が現実の世界になるとき、子どもたちはどんなことに出会ったのでしょうか。




